レンジャーズ地区優勝逃す。アスレチックス奇跡の大逆転！～ダルビッシュ登板ならず

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ダルビッシュにとって、なんとも尋常ではない幕切れとなった。
レンジャーズは、MLBレギュラーシーズン最終３連戦がアスレチックスとの
直接対決ともつれ込み、怒涛の３連勝で
アスレチックスがア・リーグ西地区優勝を最後の最後でものにした。

先日、懸念していたことが現実に起こった。
これが、MLBだ。

マネーボール [ ブラッド・ピット主演 ](映画　・　書籍)で一躍知られるようになった
オークランド・アスレチックス。

アスレチックスはぎりぎりの球団経営状況の中、
GMのビリー・ビーンがセイバーメトリクスを導入した選手起用術を駆使し、
弱小チームから強豪チームへと進化した球団だ。

一度はRソックスから多額の移籍金でGM就任のオファーをもらったビリー・ビーン。
しかし、彼は安い給料でもアスレチックスを優勝させる夢を優先し、
RソックスのGM就任を断っている。

そのビリー・ビーン率いるオークランド・アスレチックスの地区優勝は
まさに、アメリカン・ドリームだ。


※オークランド・アスレチックスのGM：ビリー・ビーン氏
　Photo by Brett Farmiloe

アスレチックスは、オフに昨季主軸を打っていた松井、ウィリンハムらを放出。
2桁勝利を挙げたGゴンザレスら主力投手も放出し、
今季開幕時の年俸総額はメジャーリーグ30球団のなかで
29番目の5,537万ドル(約43億円)で平均184万ドル(約1億4千万円)という格安球団。
※ちなみに1位のニューヨーク・ヤンキースは約1億9,796万ドル(約155億円)で
平均619万ドル(約4億9千万円)
苦戦は必至の戦力で、ビリー・ビーンGMはシーズン中も積極的に補強。
若手主体の現有戦力と融合し、後半戦49勝25敗(勝率.662)と驚異の快進撃をもたらした。


※10月2日レンジャーズとの1戦目に勝利してプレーオフ進出を決め、
　抱き合って喜ぶアスレチックスのバルフォアと捕手ノリス
　Photo By 共同

前日まで５連勝で追い上げてきたオークランド・アスレチックスは
テキサス・レンジャーズとア・リーグ西地区の同率首位に並び、
10月4日(木)、レギュラーシーズン最終戦で地区優勝をかけて対戦、
逆転につぐ逆転でアスレチックスが勝利した。

試合は、レンジャーズが1点ビハインドの3回、
6本の長短打を浴びせて5点をあげ逆転。
しかしアスレチックスは直後の4回、ジョシュ・レディック、
指名打者セス・スミス、ココ・クリスプの適時打で同点に追いつくと、
2死一、二塁からヨエニス・セスペデスの放った飛球を
レンジャーズのジョシュ・ハミルトン外野手がまさかの落球。
この間に2人のランナーが生還し、7対5とリードした。

勢いの止まらないアスレチックスは5回に1点、
8回には4点を追加し、終わってみれば12対5のワンサイドゲーム勝利。
レギュラーシーズン最終戦で歴史的な大逆転優勝を飾った。

6月30日時点でレンジャーズとアスレチックスは最大13ゲーム差だった。
13ゲーム差以上の大逆転優勝は、
メジャーリーグで過去4チームだけという快挙の優勝だ。


※ア・リーグ西地区優勝を決め、大喜びするアスレチックスの
　バルフォアと捕手ノリス
　4日、オークランド・コロシアムにて Photo by AP

敗れたレンジャーズは、この3連戦がスタートするまでは
アスレチックスに2ゲーム差をつけて地区首位に立っていたが、
まさかの3連敗で地区3連覇を逃した。
結果、5日に行われる一夜限りのワイルドカード・プレーオフに進むこととなった。

中４日と状況を考えると、ダルビッシュが投げる公算が大きい。

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