ダルビッシュ 防御率 メジャー〜リリースポイントの変化(序章)【ダルビッシュ 防御率】 [ダルビッシュ 防御率]
ダルビッシュが4月10日のマリナーズ戦で
メジャーリーグデビューしてから、もう5ヶ月が過ぎた。
5月1日のブルージェイズ戦まで、負け無しの4連勝(うち1試合は勝敗つかず)と
鮮烈なデビュー街道を突っ走った。
4月25日のヤンキース戦に勝利した時点での防御率は【2.42】。
※4月25日、初対戦のヤンキースを相手に8回を無失点に抑える
好投を見せたダルビッシュ。
レンジャーズ・ボールパークにて
5月も勢いは止まらず4勝2敗とし、5月28日のブルージェイズ戦で
日米通算100勝目を飾り通算7勝2敗とし、この時点での防御率は【3.25】だ。
6月は3勝2敗としたものの防御率が【4.15】。
7月はついに負け越しの1勝3敗で、防御率【5.74】と、
デビュー時から見ると、どんどん悪くなっていっているように見えた。
奪三振率から見てみると、(1試合平均の奪三振数)
4月は24個[8.31] 5月は42個[10.80] 6月は40個[10.38] 7月は32個[10.80]
と、一定している。
この時期(6月、7月)、四球のことがかなり取り沙汰されていたが、
実際の与四球率を冷静に数字で見てみたい。(1試合平均の与四球数)
4月は15個[5.19] 5月は20個[5.14] 6月は15個[3.89] 7月は14個[4.72]。
勝利を重ねていた4月、5月の方が与四球が多いのである。
とくに4月は最も与四球が多いのにもかかわらず無敗だ。(5月も同様)
次にBB/Kで見てみる。(奪三振数を与四球数で割った数:4.0以上でエース級/1.5以下が危険ゾーン)
4月[1.60] 5月[2.10] 6月[2.67] 7月[2.29] と、
BB/Kでみても、4月が最悪だ。
四球の多さが騒がれていたのも、
その原因はその与四球後に失点につながる展開が多かったせいだと思う。
※7月28日、ホワイトソックス戦の7回途中に降板するレンジャーズのダルビッシュ
レンジャーズ・ボールパークにて(Photo by 共同)
野球の予測がつかない面白いところは、四球の後の盗塁やエラー(失策)など
数字(データ)だけで現れないアクシデントがあるからだ。
つまり、四球で出した直後に失点につながる安打、エラー(失策)など
観衆の印象に残るアクシデントが多かったと言えるのではないかと
筆者は見ている。
リリースポイントの変化(その一)へ続く>>>
がんばれ、ダルビッシュ!メジャーリーグの道
ダルビッシュ 登板予定 2012〜メジャーリーグの道
ダルビッシュ 成績 防御率 1〜15試合の分析 セイバーメトリックス[Part 1]〜ダルビッシュのストライク率とBB/K(与四球/奪三振)【ダルビッシュ 防御率】 [ダルビッシュ 防御率]
●ダルビッシュの成績をセイバーメトリックスする [Part 1]
本場アメリカでは、表面では見えにくい選手の実績を
単なる勝敗や防御率、印象などに寄らず、いろいろな角度の数字を集めて分析することで、
正当に選手の実績と実力を評価する手法として「セイバーメトリックス」がある。
メジャーリーグでは1983年以降から一部の球団で採用され始めた。
【「セイバーメトリックス」とは】(以下、Wikipediaより一部引用)
アメリカ軍隊を退役後、缶詰工場に警備員として勤務していたジェームズは
「夜勤の暇つぶしに」自分の趣味である野球データの分析をしていた。
これが、セイバーメトリックスの始まりである。
彼は1977年に『野球抄 1977-知られざる18種類のデータ情報』という
68ページの小冊子を自費出版した。しかし、その時の購入者はたった75人であった。
この本でジェームズは「エラーという概念が実情にあっていないこと」など
従来の常識を覆す仮説の提示と分析を行った。
『野球抄(やきゅうしょう)』は、
この時期のコンピュータの発達によって野球データ分析の自由度が増し、
年を重ねるごとに購読者を増やしていき、分析を行うファンの数も増えていった。
その後、ジェームズはこのデータ分析を”セイバーメトリックス(SABR metrics)"と名づけた。
アメリカ野球学会の略称 SABR(Society for American Baseball Research)と
測定基準(metrics)を組み合わせた造語である。
その後ジェームズの『野球抄』は、アメリカNo.1のスポーツ専門雑誌
「スポーツ・イラストレイテッド」のライターの目に留まり、
1982年にニューヨークの出版社から販売されベストセラーとなった。
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こうして、メジャーリーガーの実績を冷静に分析するきっかけとなり、
「ジェームズ理論=セイバーメトリクス」がMLBに徐々に浸透し始めた。
ようやく、メジャーリーグのチームがチーム戦略の一環として本格的に
セイバーメトリックスを採用し始めたのは1997年、
アスレチックスのGMとなったビリー・ビーン(*1)からだ。
いつの時代も新しい理論が一般に理解されるまでには、長い年月を擁する。
1977年に生まれたセイバーメトリクスが、MLBの実践現場で生かされるまでには、
結局、20年の歳月を要することとなったわけである。
※オークランド・アスレチックスのGM:ビリー・ビーン氏
Photo by Brett Farmiloe
(*1)ノンフィクション『マネー・ボール』(マイケル・ルイス著)で日本にも紹介された。
2011年には映画化もされているマネーボール [ ブラッド・ピット主演 ]
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では、ダルビッシュのメジャーリーグ 公式戦 前半戦 全試合(1〜15試合)の成績を整理してみる。
【ダルビッシュのS(ストライク)率とBB/K(与四球/奪三振)、防御率の関係】
※ここでの防御率は、1試合ごとの数字。通算防御率ではない。
※BB/Kとは、[奪三振数(K)÷与四球数(BB)]のこと。BB=Base on Balls(四球)/K(三振)
BB/Kの評価基準は、4.0以上がエース級、1.5以下が危険レベル
■第一期------------------------------------------------------------------------------
【1試合目・初勝利(ホーム)】シアトル・マリナーズ戦 4月10日
投球回:5回⅔、投球数(S:率):110(59/54%)、被安打:8、
奪三振:5、与四球:4、与死球:1、BB/K:1.25、自責点:5、防御率:7.94
【2試合目・勝敗なし(ビジター)】ミネソタ・ツインズ戦 4月15日
投球回:5回⅔、投球数(S:率):102(60/59%)、被安打:9、
奪三振:4、与四球:4、与死球:1、BB/K:1.00、自責点:1、防御率:1.58
【3試合目・2勝0敗(ビジター)】デトロイト・タイガース戦 4月20日
投球回:6回⅓、投球数(S:率):121(70/58%)、被安打:2、
奪三振:5、与四球:5、与死球:0、BB/K:1.00、自責点:1、防御率:1.42
【4試合目・3勝0敗(ホーム)】ニューヨーク・ヤンキース戦 4月24日
投球回:8回⅓、投球数(S:率):119(82/69%)、被安打:7、
奪三振:10、与四球:2、与死球:0、BB/K:5.00、自責点:0、防御率:0.00
【5試合目・4勝0敗(ビジター)】トロント・ブルージェイズ戦 5月1日
投球回:7回、投球数(S:率):104(59/57%)、被安打:4、
奪三振:9、与四球:2、与死球:1、BB/K:4.50、自責点:1、防御率:1.28
■第二期------------------------------------------------------------------------------
【6試合目・4勝1敗(ビジター)】クリーブランド・インディアンス戦 5月7日
投球回:6回、投球数(S:率):112(63/56%)、被安打:6、
奪三振:11、与四球:4、与死球:0、BB/K:2.75、自責点:3、防御率:4.50
【7試合目・5勝1敗(ホーム)】ロサンゼルス・エンゼルス戦 5月12日
投球回:5回⅓、投球数(S:率):93(57/61%)、被安打:3、
奪三振:7、与四球:3、与死球:1、BB/K:2.33、自責点:3、防御率:5.06
【8試合目・6勝1敗(ホーム)】オークランド・アスレチックス戦 5月17日
投球回:7回⅔、投球数(S:率):118(73/62%)、被安打:4、
奪三振:7、与四球:2、与死球:0、BB/K:3.50、自責点:1、防御率:1.17
【9試合目・6勝2敗(ビジター)】シアトル・マリナーズ戦 5月22日
投球回:4回、投球数(S:率):96(56/58%)、被安打:4、
奪三振:5、与四球:6、与死球:0、BB/K:0.83、自責点:4、防御率:9.00
【10試合目・7勝2敗(ホーム)】トロント・ブルージェイズ戦 5月28日 ※日米通算100勝目
投球回:5回、投球数(S:率):93(54/58%)、被安打:7、
奪三振:3、与四球:3、与死球:0、BB/K:1.00、自責点:3、防御率:5.40
■第三期------------------------------------------------------------------------------
【11試合目・7勝3敗(ビジター)】ロサンゼルス・エンゼルス戦 6月3日
投球回:6回⅓、投球数(S:率):111(71/64%)、被安打:5、
奪三振:7、与四球:3、与死球:0、BB/K率:2.33、自責点:2、防御率:2.84
【12試合目・7勝4敗(ホーム)】オークランド・アスレチックス戦 6月8日
投球回:5回⅓、投球数(S:率):110(61/55%)、被安打:6、
奪三振:4、与四球:6、与死球:1、BB/K:0.67、自責点:6、防御率:10.12
【13試合目・8勝4敗(ホーム)】ヒューストン・アストロズ戦 6月16日
投球回:8回、投球数(S:率):110(76/69%)、被安打:7、
奪三振:11、与四球:2、与死球:0、BB/K:5.50、自責点:2、防御率:2.25
【14試合目・9勝4敗(ビジター)】サンディエゴ・パドレス戦 6月21日
投球回:8回、投球数(S:率):122(81/66%)、被安打:5、
奪三振:8、与四球:3、与死球:0、BB/K:2.67、自責点:2、防御率:2.25
【15試合目・10勝4敗(ホーム)】デトロイト・タイガース戦 6月27日
投球回:7回、投球数(S:率):113(72/64%)、被安打:4、
奪三振:10、与四球:1、与死球:1、BB/K:10.00、自責点:4、防御率:5.14
⇒ ダルビッシュ 成績 メジャー【全試合の結果】は、こちらでまとめています。
次に全15試合を5試合ごとに「1~5試合/6~10試合/11~15試合」の3期に分けてみた。
さらに、各期の1試合平均の数字を算出。
最後に、3期を成績順に①〜③(1位〜3位)とした。
◆[勝 敗]--------------①1~5試合:4勝0敗、②6~10試合:3勝2敗、②11~15試合:3勝2敗
◆[勝率平均]------------①1~5試合:1.0、②6~10試合:0.67、②11~15試合:0.67
◆[投球回数平均]-------②1~5試合:(33回)6.6回、③6~10試合:(28回)5.6回、①11~15試合:(34回⅔) 6.9回
◆[投球数平均]---------②1~5試合:(556球)111.2球、③6~10試合:(512球)102.4球、①11~15試合:(566球)113.2球
◇[ストライク率平均]--②1~5試合:(330球)59.4%、③6~10試合:(303球)59.2%、①11~15試合:(361球)63.8%
◇[被安打数平均]-------③1~5試合:(30)6.0、①6~10試合:(24)4.8、②11~15試合:(27)5.4
◇[奪三振数平均]-------②1~5試合:(33)6.6、②6~10試合:(33)6.6、①11~15試合:(40)8.0
◇[与四球数平均]-------②1~5試合:(17)3.4、③6~10試合:(18)3.6、①11~15試合:(18)3.6
◇[BB/K平均]-----------③1~5試合:1.94、②6~10試合:1.83、①11~15試合:2.22
※BB/K=K(三振)÷W(与四死球) 4.0以上でエース級、1.5以下が危険レベル
◇[防御率平均]-----------①1~5試合:(8失点)2.18、③6~10試合:(14失点)4.50、②11~15試合:(16失点)4.15
※防御率=自責点×9÷投球回数
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※4月10日、テキサス・アーリントンのレンジャーズ・ボールパークで
シアトル・マリナーズ相手にメジャーデビューの初戦で投げるダルビッシュ
この試合で、メジャー初勝利を上げた
ダルビッシュの気になるデータは、ひと通り並べてみた。
さて、ここからこれからのダルビッシュの調子をどう予測していくのか?
方程式によって、その答えは違ってくるので、独自の方法をあてはめて行きたい。
◆ダルビッシュの成績は[勝率]と[防御率]だけを見ればいいのか?
単に、ダルビッシュの[勝敗]だけで見ていくと、デビュー戦から5試合の[第一期]の時期は
確かに圧倒的な数字 4勝0敗を残しており、防御率も2.18と安定しているが、
ストライク率は 59.4%、被安打数 6.0と多く、奪三振数は 6.6でBB/Kが1.94と低い。
逆に、[第三期]の11~15試合は 3勝2敗で防御率 4.15だが、
ストライク率は 63.8%に上がり、被安打 5.4と減り、奪三振数は 8.0に増え、BB/Kが 2.22と上回っている。
[第一期]と比較して、[第三期]の防御率の4.15と勝敗数だけを見ると
誰が見てもダルビッシュの成績は、だんだん悪くなっているようだ。
しかし、ダルビッシュが登板してきた試合のピッチングを見てきた人なら気がつくはずだ。
ダルビッシュのボールの切れが増して来ていることを。
[第一期]は、ボールの滑り具合を確かめるように、
変化球でストライクを取りに行くシーンが多かった。
ところが、[第二期]から[第三期]は、
変化球に加え徐々に切れのあるストレートで三振をとるシーンが増えている。
一試合平均、[第一期・第二期]には6.6だった奪三振数が、
[第三期]に8.0へ一気に増えている。
このことから、ダルビッシュのピッチング内容自体が、
徐々に良くなってきていることが、伺える。
次回は、何度もこのブログで触れてきた
「ストライク率と与四球」の関係、「BB/K」から見てみる。
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【ダルビッシュの通算成績 メジャー 2012】メジャーリーグ公式戦 8月20日現在
試合数:23 防御率:4.51 12勝9敗 投球回数:147回⅔ 被安打:130
奪三振:172 与四球:79 与死球:9 失点:79 自責点:74 BB/K:2.18
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がんばれ、ダルビッシュ!メジャーリーグの道
ダルビッシュ 成績 防御率 1〜15試合の分析 セイバーメトリックス[Part 1]〜ダルビッシュのストライク率とBB/K(与四球/奪三振)【ダルビッシュ 防御率】
ダルビッシュ 登板予定 2012~メジャーリーグの道
ダルビッシュ 防御率 メジャー 4.50【6~10試合】の分析 [ダルビッシュ 防御率]
ダルビッシュの4月10日、マリナーズとのメジャーデビュー戦の防御率は、
日本での開幕戦同様、5失点、7.94から始まった。
しかし、2試合目から5試合目まで、ここからの
ダルビッシュの防御率(成績)は
1.09という脅威の集中力で登板した。
とくに4月25日、ニューヨーク・ヤンキース戦で見せた
圧倒的ピッティングで8回を0点に抑えた試合は、鮮烈なインパクトを
ヤンキースファンへ与えた。
そこまで10試合を消化したダルビッシュだが、
後半の6~10試合の防御率を見てみよう。
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まずは、1~5戦、5試合の防御率をおさらいしてみる。
自責点:8
投球回数:33回
防御率:1.27
4勝0敗
ストライク率:59%
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次に、6~10戦、5試合の防御率を見てみると。
自責点:14
投球回数:28回
防御率:4.50
3勝2敗
ストライク率:59%
なんと、防御率:4.50である。
しかし、ストライク率は 59%と変わっていない。
この数字だけで見ても、防御率の結果がそのまま勝敗に結びついている。
しかし、ダルビッシュのデビューから10試合までを見てる人は感じていると思うが、
ダルビッシュのピッチングは、確実に切れが出てきている。
では、何故?このような 4.50という防御率になっているのだろう。
ここが、野球の面白いところである。
次に試合ごとの成績内容を見て、
被安打数、ストライク率、与四死球数、防御率との関係を分析してみる。
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クリーブランド・インディアンス戦 5月7日【ダルビッシュ 6試合目】
●防御率:4.50
◆被安打:6、ストライク率:56%、与四死球:4
2対4 初の敗戦で4勝1敗
投球回数:6回、対戦数:28、投球数(ストライク:率):112(63 / 56%)、
被安打:6、奪三振:11、与四球:4、与死球:0、失点:4、自責点:3、被本塁打:1
やはり主な敗因は被安打の多さだ。ストライク率と与四死球のバランスも良くない。
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ロサンゼルス・エンゼルス戦 5月12日【ダルビッシュ 7試合目】
●防御率:5.06
◆被安打:5、ストライク率:57%、与四死球:4
10対3 勝利で5勝1敗
投球回数:5回 ⅓、対戦数:23、投球数(ストライク:率):93(57 /61% )、
被安打:5、奪三振:7、与四球:3、与死球:1、失点:3、自責点:3、被本塁打:2
この試合も被安打が5と、苦しいながらもストライク率が61%と制球が良かった。
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オークランド・アスレチックス戦 5月17日【ダルビッシュ 8試合目】
●防御率:1.17
◆被安打:4、ストライク率:62%、与四死球:2
4対1 勝利で、6勝1敗
投球回数:7回⅔、対戦数:28、投球数(ストライク:率):118(73 / 62%)、
被安打:4、奪三振:7、与四球:2、与死球:0、失点:1、自責点:1、被本塁打:0
圧倒的なストライク率 62%とに加え与四死球たったの2と、安定したピッチングだった。
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シアトル・マリナーズ戦 22日【ダルビッシュ 9試合目】
●防御率:9.00
◆被安打:4、ストライク率:58%、与四死球:6
1対6 2度目の敗戦で、6勝2敗
投球回数:4、対戦数:、投球数(ストライク:率):96(56/ 58%)、
被安打:4、奪三振:5、与四球:6、与死球:0、失点:5、自責点:4、被本塁打:0
被安打4と抑えながらも、今シーズンワーストの与四死球6。これがすべてと言える。
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トロント・ブルージェイズ戦 5月28日【ダルビッシュ 10試合目】
●防御率:5.40
◆被安打:7、ストライク率:58%、与四死球:3
12対6 勝利で、ハーラーダービートップの7勝2敗
投球回数:5回、対戦数:24、投球数(ストライク:率):93(54 / 58%)、
被安打:7、奪三振:3、与四球:3、与死球:0、失点:3、自責点:3、被本塁打:1
被安打7を浴びるも、与四死球を3に抑え、味方打線の援護が光る。
※メジャー5試合目5月1日のトロント・ブルージェイズ戦より (C) Fred Thornhill/REUTERS
最後に、1~5試合のストライク率と与四死球数、防御率との関係。
【1試合目】マリナーズ戦
投球数(ストライク:率):110(59 / 54%)、与四死球:5、防御率:7.94
【2試合目】ツインズ戦
投球数(ストライク:率):102(60 / 59%)、与四死球:5、防御率:1.58
【3試合目】タイガース戦
投球数(ストライク:率):121(70 / 58%)、与四死球:5、防御率:1.42
【4試合目】ヤンキース戦
投球数(ストライク:率):119(82 / 69%)、与四死球:2、 防御率:0.00
【5試合目】ブルージェイズ戦
投球数(ストライク:率):104(59 / 57%)、与四死球:3、防御率:1.28
◆与四死球の数は、1~5試合で22、6~10試合で19だ。
●被安打数は、前半:30、後半:26。
以上、いろいろな角度で分析してみたが、前半後半を比べると与四死球の数は減っているし、
与四死球も被安打も前半戦のほうが多い。
そうするとダルビッシュのこれからの鍵は、やはりストライク率をキープ&UPさせていくことだと
筆者は、見る。
5月28日現在【ダルビッシュの成績】
防御率:3.25 7勝2敗 投球回数:61回 奪三振:66
がんばれ、ダルビッシュ!メジャーリーグの道
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ダルビッシュ 防御率 メジャー 4.50【6~10試合】の分析
ダルビッシュ 登板予定 2012~メジャーリーグの道
タグ:ダルビッシュ 防御率
ダルビッシュ 成績 防御率 1.09【2〜5戦】4試合の平均 [ダルビッシュ 防御率]
ダルビッシュの防御率を冷静に振り返る。
ダルビッシュの4月の成績は、
メジャーでリーグトップタイの4勝(無敗)を挙げ、
防御率2.18(リーグ6位)、33三振(リーグ5位タイ)と好成績が評価され、
4月のア・リーグ最優秀新人を受賞した。
しかし、ダルビッシュは日本の開幕戦で炎上するクセを考慮して
2〜5戦目の4試合で、ダルビッシュの防御率を冷静に分析してみた。
なんと、4試合の防御率は「1.09」である。
つまり、この4試合ではすでに1点台の防御率ピッチングなのだ。
※25日(日本時間)のヤンキース戦で力投するダルビッシュ
ダルビッシュはすでに、
メジャーリーグにおける2戦目から5戦目までの登板で、
日本で1点台の成績を誇ったダルビッシュなのである。
あとは、これからのダルビッシュが
1点台をどれだけ小さくして行くのかに注目するべきであろう。
1試合ごとのダルビッシュの防御率を見てみよう。
ダルビッシュ 防御率:7.94【1戦目】
4月10日 マリナーズ戦
ダルビッシュ 防御率:1.58【2戦目】
4月15日 ツインズ戦
ダルビッシュ 防御率:1.42【3戦目】
4月20日 タイガース戦
ダルビッシュ 防御率:0.00【4戦目】
4月25日 ヤンキース戦
ダルビッシュ 防御率:1.28【5戦目】
5月1日 ブルージェイズ戦
ご覧のとおり、2〜5戦までの4試合でダルビッシュの防御率は、
メジャーを相手に脅威の数字である。
勝敗のつかなかった4月15日(日本時間)ツインズ戦の試合後に
ダルビッシュが記者団に語っていた言葉を思い起こして欲しい。
「まだ1年目ですし、こっちに来て2カ月くらい。
環境に溶け込むのに時間がかかるし、同じ日本じゃないというのもある。
いきなり日本と同じような防御率1点台とか(に抑えられれば)、
それやったら天才ですよ」
とくに「〜いきなり日本と同じような防御率1点台とか〜」と語ってる部分に注目してもらいたい。
つまり、ダルビッシュが強調したかったのは
「いきなり=1試合目で」ということだろう。
しかも、繰り返すようだが
日本でも初戦では大量失点をしていた事実がある。
それは誰よりもダルビッシュ自身が冷静な自己分析の上、自覚していることなのである。
ダルビッシュはきっと、すでにこの時、
『シーズン通して1点台の成績は残すつもり』の覚悟で語っていたのだと筆者は思う。
むしろ、そう宣言したかったに違いない。
しかし、ダルビッシュはそもそもビッグマウスな発言をする男ではない。
イチローと比べ、ダルビッシュは静かな闘志を秘めている。
そして、イチローに負けないほどの日本人としての誇りを抱いている。
その男ダルビッシュが、
「大リーグに行くぐらいなら野球をやめる」とまで言っていたことを翻(ひるがえ)し、
「世界一の投手になりたい」と言い切りアメリカ・メジャーリーグへ渡ったのは
相当の覚悟を持っていたからこそなのだ。
北海道ファイターズファンの前で初めて、
真剣に戦ってくれる相手がいない胸の内を明かした大胆な発言は、
傲慢などというレベルではなく
純粋に強さを貪欲に求め続ける修行僧のような姿がそこにある。
だからこそダルビッシュは、孤高のピッチャーなのであり、宮本武蔵なのだ。
⇒ ダルビッシュ 成績 メジャー【過去試合の結果】をまとめています。
すでにダルビッシュは、
テキサス・レンジャーズのエースとして認められはじめている。
ここ8試合のレンジャーズの勢いは3勝5敗、
しかもブルージェイズ戦の2,3戦目からインディアンス1戦目は
今季初の3連敗と少し減速気味だが、
レンジャーズは現在、2位に4.5ゲームの差をつけ、
18勝9敗とアメリカンリーグ西地区の首位を独走している。
その中で、ダルビッシュは勝利の原動力として間違いなく活躍している。
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【米メディアの声】
◆ FOXスポーツ
レンジャーズの選手層の厚さが今のチームの勝率の高さにつながっている。
5月1日のブルージェイズ戦では、ベントレとハミルトンの代役で
8.9番に入ったモアランドとジェントリーがホームランを打って試合を決めた。
日本ではダルビッシュの投球にフォーカスが当てられているが、
レンジャーズというバランスの取れた強力なチームで投げられているのも
ダルビッシュにとって大きな幸運であることは間違いない。
【ワシントン監督の声】
「32勝0敗は期待していないけれど、彼はきちんとゲームを作ってくれる」
「ダルビッシュは我々が期待したとおりの投手。
我々が求めていたのは、彼がダルビッシュ有であること。
余計なことは何も必要ない、ということだ。彼はここへ仕事をしに来た。
テキサス・レンジャーズの一員となりに来たんだ。
ここまでは非常にうまく順応できているようで本当に良かった」
【レンジャーズの公式サイト・ファンの声】
「ダルビッシュの不安は故障だけ。このまま投げたら負けない」
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5月1日(日本時間)ブルージェイズ戦の前日、
ホームテキサスでレイズと戦い、その後トロントまでの長距離移動というハードな日程だった。
試合ごとに広大なアメリカ大陸の移動は、
メジャーで生き抜くためのタフさを求められる過酷な環境である。
テキサスからカナダ、トロントについたのは午前5時半過ぎだった。
【ダルビッシュの声】
「早朝、ホテルに着いた疲れ切ったチームメイトを見て
絶対に7、8回までは抑えないといけないと思った」という談話が紹介されていた。
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5月5日(米時間)のダルビッシュのブログより〜
クリーブランド・インディアンズ戦(プログレッシブ・フィールド 13:05)に先発します。
チームは今日ベルトレイの決勝3ランで連敗を止めました!
明日からまた連勝出来るように、
試合を作ってチームに勝ちをつけられるようにしたいです。
集中して冷静に。
気持ちを強く持って投げたいと思います。
応援よろしくお願いします!
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がんばれ、ダルビッシュ!メジャーリーグの道
ダルビッシュ 成績 防御率 1.09【2〜5戦】4試合の平均
ダルビッシュ 登板予定 2012~メジャーリーグの道
タグ:ダルビッシュ 防御率 防御率1点台
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