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ダルビッシュ 成績 メジャー ヤンキース初戦を振り返る【ダルビッシュ 4登板目】 [ダルビッシュ 成績 4月 2012]


ダルビッシュ登板予定通りの24日(日本時間25日)、
ヤンキース初戦でヤンキース打線を快刀乱麻で抑え3連勝3勝目を上げた
ダルビッシュに対し、NYタイムスはじめアメリカのメディア各社は大絶賛した。

本拠地テキサス・レンジャーズ・ボールパークで
ヤンキース打線を相手に快投するダルビッシュ
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(c)AFP/Getty Images/Ronald Martinez

ダルビッシュ、黒田、ともにお互いの持ち味を出したと伝えている。
NYタイムス記事はダルビッシュのボールは常にストライクゾーンギリギリで、
ヤンキース打線にとっては打ち返すのは難しかった。と書いている。

黒田については初回にホームランを打たれながらも
すぐにピッチングを立て直し、
最強のレンジャーズNo.1猛打線を2点に抑えたことは
勝ちに値する内容だったと、黒田も絶賛した。

メジャーリーグの大先輩、No.1の実績を持つ
黒田博樹の力投が光る
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(c)AFP/Getty Images/Ronald Martinez

6回途中降板後、ダグアウトでうなだれる黒田
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(c)AFP/Getty Images/Ronald Martinez

まさに、夢の日本人トップ投手による世紀の名勝負だった。

ちなみにテキサス・レンジャーズ打線は
メジャーリーグ両リーグ(ア・リーグ/ナ・リーグ)中、現在トップである。

テキサス・レンジャーズの打撃成績(4月27日現在 ※日本時間)
打率.297(1位)、本塁打数33(1位)、打点108(2位)

両リーグを通した他チームと比較してみよう。
カージナルス:打率.277(2位)、ブリュワーズ:本塁打数27(2位)、レッドソックス:打点112(1位)

全チームを圧倒したテキサス・レンジャーズの強力打線である。
ちなみに、レンジャーズの防御率も良く、トップ5の【2.28】である。

日本人投手が海を渡りメジャーリーグに挑戦し続けているが、
今回7度目の日本人同士投手対決を迎え、
初めて、全米のメジャーリーグファンの心を鷲づかみにする熱い日本人投手戦となった。

類まれな適応力を持つダルビッシュ。
この日は、セットポジション(ノーワインドアップ)を選択。
要所要所を三振で仕留める快投で、ヤンキース打線をシャットアウト。
メジャーリーグへ渡り、レンジャーズ入団以来、最高のピッチングを披露した。

何と言ってもこの日のダルビッシュは、本来の制球力の良さが光った。
投球数119のうちストライクが81球だった(ボールは38球)。
与四死球は2(うちひとつは、打ちとったかに見えた微妙な四球判定)。

本拠地のファンが固唾(かたず)をのんで見つめる中、
快刀乱麻のピッティングを魅せるダルビッシュ
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(c)AFP/Getty Images/Ronald Martinez


最大の見せ場は、ノーアウト満塁となった3回のピンチ。

チャベスに右前打を許し、
マーティンに自信を持って投げたダルビッシュのスライダーに
主審の微妙な判定で四球となる。
さらに、次打者ジ―タが一塁方向へ意表をつくプッシュバントに
誰も反応できずノーアウト満塁としてしまう。

本来ならここで、普通の投手なら崩れてもおかしくない場面。
しかし、ここからダルビッシュの真骨頂劇が始まる。

4番目の打者グランダーソンにカウント2-2からファウルで粘られるが、
外角ギリギリにタイミングを外したカーブで見逃しの三振。

ここで5番目の打者、メジャーリーグを代表する
A.Rod(アレックス・ロドリゲス)とを迎え、グラウンド全体が最高潮となる。
ダルビッシュはA.Rodに対し内角ストレートを攻め、
つまらせた当たりはサードゴロ併殺打となる、圧巻の見せ場を演出した。

結局、8回と1/3を投げ、守護神ネーサンにマウンドを託し
完投こそ逃したが、終わってみれば「圧巻の10奪三振」!

快心のピッティングを終え、マウンドからベンチへ向かうダルビッシュを
讃える大声援を贈る熱狂のテキサス・レンジャーズファン。
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ファンの声援に応え、軽く帽子に手をやり、
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控えめに手を一度だけ振って応えるダルビッシュ。
実にクールだ。
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【米メディアの声】

◆ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)
翌25日(日本時間26日)、
普段は非常に手厳しい論調で有名なニューヨーク・タイムズ紙(電子版)は、
対決したダルビッシュと黒田博樹の2人を
”Two Japanese Starters: One Good, One Great"
「二人の先発日本人投手:一人は良く、もう一人はもっと素晴らしかった」
と讃える見出しを飾った。

◆スポーツ専門局ESPN(電子版)
ヤンキースがダルビッシュの入札に参加したが、
入札額がレンジャーズの5,170万ドル(約42億円)に遠く及ばず、
1,500万ドル(約12億円)だったことをキャッシュマンGMが、
「入札額は適性価格」と語ったことに比喩して、
「この日の結果がわかっていたら、キャッシュマンGMも獲得を本気で目指していたのではないか」と皮肉った。

◆ニューヨーク・ポスト紙(電子版)
「もし、ダルビッシュ有がこの試合以上の投球をするのならば、
 今シーズン、完全試合を達成する投手はフィル・ハンバーだけではなくなるだろう」
※フィル・ハンバー:
 4月21日(現地時間)のマリナーズ戦で完全試合を達成したホワイトソックスの投手

◆FOXスポーツ(電子版)
レンジャーズのワシントン監督の談話を紹介。
「素晴らしかった。ダルビッシュはどんどん良くなってるって言ってただろう?
(ダルビッシュ自身も)自分としてはまだまだよくなると思う。と言っていた通りになった」

勝利を喜ぶワシントン監督に迎えられ抱擁を受けるダルビッシュ
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(c)AFP/Getty Images/Ronald Martinez

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【他メジャー選手・監督語録】

◆脱帽のマーク・テシェイラ
ダルビッシュに4打数無安打、1三振に抑え込まれた
年俸18億3千万円の1塁手、マーク・テシェイラは、
「聞いていた通りの実力、それ以上かもしれない。
 ベースのコーナーにボールが集まり、すべてのボールが動いていた」
 と脱帽。
「(黒田)ヒロキが素晴らしいピッチングをしていたのに、
 我々はまったく援護ができなかった。申し訳ない」と、
 黒田の好投を思いやっていた。

◆無言で去ったA.Rod(アレックス・ロドリゲス)
3回の一死満塁のチャンスで三ゴロ併殺打に倒れ、
結果4打数無安打(1三振)に終わったA.Rodは、
試合後のクラブハウスで姿をくらますと、最後まで報道陣の前に出てこなかった。

◆賛辞を贈るデレク・ジータ
2安打を放ったデレク・ジータは、
「ダルビッシュはすべての球種を織り交ぜながら、全打者に対し素晴らしい投球をしていた。
 投手が誰であろうとも初対決は厳しい戦いとなるが、
 彼は投手としてすべてを兼ね備えていた。
 制球も良く常に有利なカウントで投げていた」と賛辞を贈っていた。

◆舌を巻くヤンキース・ジラルディ監督
ダルビッシュが前回まで、制球難に苦しんでいたデータを持ち出し、
待球作戦を指示したが、
「制球も良く、投げるたびに良くなっていった」と
 ダルビッシュの適応能力の高さに舌を巻いていた。

◆レンジャーズのマイク・ナポリ捕手(Mike Napoli)
2人が良いバッテリー関係にあると話し、
「彼とはとてもやりやすい。思い浮かぶ全ての投球方法を使った。
 彼は本当に多くの球種を持っている。それらを理解できるようになってきて、とても良くなってきた」
 と話した。

◆ロン・ワシントン(Ron Washington)監督は、
「今より上達するならば、今シーズンの残りはスペシャルな年になるね。
 今夜、彼は持っているものを全て出し切ったし、それが必要だった」
 とコメント。
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【ダルビッシュ有 ヤンキース戦 10奪三振/圧巻のダブルプレイ】


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【ダルビッシュ語録】

「コントロールが定まり、カーブとチェンジアップがよかった。
 三振を取りたい場面で取ることができて、いい感じで投げられた」

9回途中まで無失点に抑え、メジャーリーグ初完封のチャンスがあったことについて聞かれ
「監督に交代させられるところまではきっちり投げようと思っていた」
とダルビッシュらしい淡々とした表情。

先発で投げ合ったヤンキースの黒田投手について
「いつもどおり、いいピッチングをしていて、すごいと思いました」
敬意を表していた。

ダルビッシュより一回り年上の黒田(37歳)の気迫ある投球
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(c)AFP/Getty Images/Ronald Martinez


そもそも取りたいところで三振を取れるのが、
ダルビッシュのダルビッシュたる所以(ゆえん)だ。

しかし、今回の投球で目が光るのは
「打たせて取るダルビッシュ」の投球。

際どいボールでゴロに仕留めるピッチングは、
中4日というきついローテーションのメジャーリーグの
先発投手(スターター)にとって理想の省エネ投球術である。

三振を取れるチカラがありながら、あえてその気持ちを抑え
「打たせて取るダルビッシュ」。

メジャーリーグへ渡って、まだ三ヶ月経たずして
メジャーリーグに適応し始めているダルビッシュの進化は
我々の想像を超えて、どんどん先へ進んでいる。
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【今後の見所】

ワールドシリーズ制覇を狙うヤンキースと
初のワールドシリーズ優勝を目指すレンジャーズ。

2012年メジャーリーグで、
この2チームの対戦は、間違いなく今年のベストカードだ。

今後、「ダルビッシュ 対 黒田」の日本人対決は、
全米のメジャーリーグファン待望の最大のBIGカードとなるだろう。

そして再び、ローテーションのタイミングさえ合えば
もう一度「ダルビッシュ 対 黒田」の日本人対決を見たいのは、
私だけではないはずだ。


がんばれ、ダルビッシュ!メジャーリーグの道
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ダルビッシュ 成績 メジャー ヤンキース初戦を振り返る【ダルビッシュ 4登板目】

ダルビッシュ 登板予定 2012~メジャーリーグの道

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